止まっていた時を再び動かす
旧ランジュロの忘れ物
厳しい寒さが続いていますね。
冬眠をする生き物が羨ましいです。
さて、昨年末に、旧ショップで取り扱っていた商品画像をいくつかご紹介しました。
現在はルースと14kgfワイヤーを使用したアクセサリーを作っていますが、以前はビーズとシルバーパーツの作品がメインでした。
作業スペースを整理していましたら、当時作りかけだったアクセサリーが出てきました。
しまってあった作りかけのネックレスです。
ラフカットのアメシストとマザーオブパール、シルバーパーツを使っています。
この後ペンダントトップの部分を作ろうとしたところで、どうやら時が止まってしまったようです。
収納ボックスの中には、当時仕入れたビーズやシルバーパーツが、まだ沢山残っています。
このまま眠らせておくのも勿体無いので、止まっていた時を再び動かし、またビーズの作品も作ろうかと思っています。
彫金で使っていたタガネや地金、ワックス、工具などなど、過去から時が止まってしまっている物は色々ありますが、それらの時は動かずに、そのままブラックホールへ吸い込まれていきそうです。
トップクオリティ 虹色に輝くラブラドライトのブレスレット
高品質 5A ホワイトラブラドライトとラブラドライト 2つのブレスレット
久しぶりの更新です。
ここのところ何かと忙しく、なかなか思うように作業が進められません。
さて、先日はホワイトラブラドライトのペンダントトップをご紹介しました。
今回はブレスレットのご紹介です。
ホワイトタイプとグレータイプのラブラドライト。
どちらも透明感が素晴らしく、「最高ランク」と言っても過言ではなさそうな美しさです。
私の撮影技術がかなり未熟なのが、残念でなりません。
画像には写りませんでしたが、2本とも、全部の玉に美しいラブラドレッセンスが見られます。
数本のブレスレットを一粒一粒クルクル回しながら確認し、特に綺麗なものを選んで仕入れました。
ラブラドライトの他にも、2点ブレスレットを仕入れましたので、近いうちにご紹介しますね。
天然石とアンティーク
懐かしい旧ランジュロの思い出
今年も残すところ、あと僅かとなりました。
1年間、あっという間でした。
年々、月日の経つのが早くなっていくように感じます。
時の流れは、実はみな同じではないのかもしれません。
それはさておき、2006年の5月に、アンティークと天然石のWebショップとしてスタートしたランジュロ。
諸事情により長い間休止状態となっていましたが、約11年の時を経て、今年ようやく再出発をすることが出来ました。
私のパソコンには、旧ランジュロ時代の商品画像が保存されています。
今日久しぶりにファイルを開いて過去の画像を見ていましたら、懐かしさが込み上げてきました。
今年最後の締め括りに1年を振り返って…ではなく、16年を振り返って、当時の画像の一部をご紹介します。
既にsoldになっているもの、まだ手元に保管してあるもの、いろいろです。
天然石アクセサリー
アンティーク小物
懐かしさに酔いしれて思わず画像を沢山載せていたら、掲載枚数の制限に達してしまいました。
私は、ヨーロッパのアンティークポストカードやトレーディングカードも大好きです。
まだいくつか保管してありますので、また別の機会にご紹介したいと思います。
思い出にお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
それでは皆さま、どうぞ良いお年をお迎えくださいませ。
虹の雫 ホワイトラブラドライト
レインボームーンストーン(ホワイトラブラドライト)のペンダントトップ
天然石で、美しい虹色の輝きを放つものがあります。
石の内部に入っているクラック(亀裂)や層に光が反射することによって起こるものや、石表面の構造によるものなど、虹色に見える原因にはいろいろあります。
内部クラックや層への光の反射によるものは、透明感のある石で時々見られる現象ですが、代表的なもはアイリスクォーツ(レインボークォーツ)でしょうか。
柔らかく穏やかな輝きを放つもの、ギラギラと眩いばかりの輝きを放つものなど個性は様々で、自分好みの虹具合を探すのも楽しいものです。
そして、石表面の構造によるタイプでは、ラブラドライト(曹灰長石)がよく知られています。
ラブラドライトは、長石(フェルドスパー)系列の、斜長石(プラジオクレース)グループに属します。
見る角度や光が当たる角度によって色相が変化し、このような効果を示す現象のことを、ラブラドレッセンス(イリデセンス)といいます。
光の加減によってボワーっと青色に輝くものや、虹色に輝くものなど、ラブラドライトの神秘的な輝きに魅せられる人も多いのではないでしょうか。
ちなみに、長石には沢山のグループがあり、ムーンストーンやサンストーン、アマゾナイトなども長石系列です。
ラブラドライトは地色が褐色や灰青色がかっているものと無色のものをよく見かけますが、私は特に無色タイプ(ホワイトラブラドライト)のものが好みです。
ホワイトラブラドライトでペンダントトップをつくりました。
ホワイトラブラドライトは、一般的にレインボームーンストーンとも呼ばれています。
こちらは、自然光での撮影画像。
優しいオレンジ色が浮かび上がります。
こちらは、ライトを当てて撮影。
美しいブルーが出てきました。
角度を変えて撮影。ライトを当てています。
神秘的な輝きがとても綺麗なラブラドライトです。
プルプルなゼリーのようにも見えますが、実際は硬めです。
インクルージョンクォーツ
ブラックトルマリン・イン・クォーツのペンダントトップ
水晶の中に内包物が入ったものを、インクルージョンクォーツまたはインクォーツと呼んでいます。
ルチルクォーツやガーデンクォーツ、水入り水晶などなど、内包物には沢山の種類があり、水晶の中に舞う鉱物がつくりあげた様々な景色を眺めるのも楽しいものです。
インクルージョンクォーツのペンダントトップを3種つくりました。
トルマリンインクォーツ
中に針状のブラックトルマリンが内包されています。
ブラックトルマリンは程よい量なので、水晶の透明感を損なわず優しい印象です。
ブラジル産のゲーサイト(針鉄鉱)インクォーツ
針鉄鉱は水酸化鉱物の一種です。
繊細で柔らかそうな感じのゲーサイトが内包されており、水晶の透明度も抜群です。
トルマリンインクォーツとゲーサイトインクォーツの大きさ比較画像です。
ゲーサイトインクォーツは、少し大きめサイズです。
最後はレピドクロサイトインクォーツ
レピドクロサイトは鱗鉄鉱といい、ゲーサイトと同じく水酸化鉱物です。
ゲーサイトは針状ですが、レピドクロサイトは鱗のような形状をしています。
こちらのペンダントは、レピドクロサイトの他、ルチルなども入っています。
ルースは「スーパーセブン」の名で販売されていました。
少しスモーキーな色合いです。
インクルージョンクォーツは、同じ景色のものは2つとありません。
同種の鉱物が入っていたとしても、量や色合い、入っている位置などで、だいぶ雰囲気が違ってきます。
自然ってすごいですね!
美しい天然石に癒される 天然石ブレスレットの魅力
着脱が楽なゴムブレスレットは、手首へのフィット感も心地よい
以前はよくビーズのブレスレットも作っていました。
ゴムで繋げたシンプルタイプや、アジャスター付きの金具で留めるタイプなど。
金具で留めるタイプはゴムブレスレットよりも少しオシャレな感じがしますが、ゴムブレスレットは着け外しがササっと手軽に出来るので楽です。
ブレスレット制作のキモは、やはり石選びではないでしょうか。
優しい感じ、清らかな感じ、クールな感じ、ホット❤️🔥な感じなどなど、作りたいブレスレットをイメージし、石を選んで繋いでいきます。
私にとって天然石ブレスレットは、「好きなもの」「綺麗なもの」が沢山詰まった宝箱のようなイメージなのです。
石を選ぶことは楽しいのですが、悩ましい作業でもあります。
私は、アクセサリーに使用する石は、なるべく品質が良く綺麗なものを選んでいます。
ペンダントに使うルースの場合、自分の目でじっくり見て美しいものだけを厳選して仕入れることができるのですが、ビーズの場合、なかなかそうもいきません。
ビーズは、大抵は何粒かがまとまった状態で販売されています。
そのまとまりの中から綺麗な粒だけを選んで制作するのですが、最終的には、品質がいまひとつのため使用しなかった粒が残ってしまうのです。
残ったビーズが勿体ないですし、ブレスレット1つのコストが高くなってしまうのです。
以前はコツコツ仕入れたビーズでブレスレットを作り販売をしていましたが、そんなこんなで新たなビーズの仕入れに悩み、現在はオリジナルブレスレットの制作販売はお休み中です。
でもブレスレットって良いですよね。
手首は自分でもよく見える場所です。
ふとした瞬間視界に入ったブレスレットの輝きに、癒されることも多々あります。
私は毎日ブレスレットを着けるわけではないのですが、結構沢山持っています。
身につける時は、その日の体調や気分に合わせてブレスレットを選んでいます。
だいぶ前に制作したものです。
ラリマーをメインにし、癒されそうなイメージで組みました。
私はバイカラーの石が大好きなので、バイカラートルマリンやアメトリンもいくつか入れました。
カラフルなので一見派手そうに見えるのですが、全体的に優しい色合いで透明感のある石を使っているので、意外としっくり馴染みます。
シンプルな服装の時に、身につけています。
これは全てモリオン(黒水晶)です。
多面カットなのでキラキラ✨✨
メインの石は大きめサイズですが、周りは6㎜の石なので細身のブレスレットです。
細身なのとキラキラなのとで、全部黒でも威圧感はありません。
黒水晶は邪気払いや魔除け効果があると言われています。
私は特に身近に魔を感じたことはありませんが、身につけていると、なにやら護られている感はあります。
トルマリンの2連ブレスレット。
これもだいぶ前に作ったものです。
アフガニスタン産のボタンカットを使いました。
透明感抜群の優しい色合いに癒されます。
実はこれ、念珠風につくってみたものです。
ネットでも巷でも、念珠ブレスレットというものを時々見かけ、何となく気になっていました。
いかにも「念珠です」というものではなく、言われなきゃ分からないような、さり気ないものを作ってみたくなりました。
広げるとこんな感じです。
私は念珠には詳しくなく知識もあまりありませんでしたので、仏具店さんのサイトを頼りに作りました。(特に宗派などは意識しておりません)
主玉108粒に、親玉2つ、四天玉も入れてみました。
主玉をボタンカットの石にすることによって、数珠っぽさがなくなりました。
ネットの情報ですと、念珠ブレスレットもお守りには良いそうです。
旧ランジュロでは、いろいろな種類の石で作って販売しようかとも考えましたが、全てを高品質な粒で仕上げるとかなりの高額になってしまうので、やめておきました。
ブレスレットのお話はこのくらいにして‥
さて、いよいよ明日から、日本最大級のミネラルイベントとも言われる「東京ミネラルショー」が始まります。
10月には横浜で開催された国際宝飾展に行き、たっぷり目の保養をさせていただきましたが、東京ミネラルショーは、開催場所が私にとって馴染み深い池袋ということもあり、妙にテンションが上がります。
4日間通っちゃおう〜なんて意気込んだりしています(笑)
素敵な出会い(石)を求めて、池袋へいざ出陣〜
(出陣は明日です)
続きを読む
思い出のアクセサリー Part2
以前作った彫金アクセサリー
シルバー製のものは、放っておくとすぐに黒ずんでしまいます。
これは、空気中に含まれる微量な硫黄成分によって化学反応が起こるためです。
この化学反応による変色を、硫化といいます。
「酸化」と混同されやすいのですが、銀は強い火🔥で炙ったりしない限り、酸化はしません。
彫金で、地金を叩いたり伸ばしたり曲げたりといった圧力のかかる工程を行なっていると、地金が硬くなってきます。
地金が硬化したまま作業を続けていくと、ヒビが入ったり折れてしまったりすることがあります。
(表面上は見えなくても、内部にヒビが入っているという状態もあります。)
ですので、地金に何らかの圧力をかける作業を行った後にはバーナーで炙り、「焼きなまし」をして柔らかくします。
炎で炙った後には地金は黒くなっているのですが、その黒く変色した状態を「酸化」といいます。
酸化膜で黒ずんだ地金は、希硫酸に少しの間浸け置きしておくと、綺麗✨になります。
さて、前置きが長くなりましたが
以前、彫金教室で作ったチェーンブレスレットです。
習い始めの頃に作った作品でした。
これもインゴット(銀塊)の制作から始め、銀塊を切ったりローラーで伸ばしたりして丸線をつくり、その丸線から丸カンを沢山作って、その丸カンを一つ一つロウ付けをしながら繋げました。
留め具の輪とバーも、同じ銀塊から制作しました。
ロウ付けの跡も一つ一つ磨いていくので結構大変な作業でしたが、これを作ることによって、彫金の基本的な技法をしっかり学ぶことができます。
これを作ってからかなりの年月が経っており、しかも密閉せずにそのまましまっておいたので、硫化してかなり黒ずんでいます。
太めのチェーンなので、黒ずみが更にワイルドっぽさを醸し出しています。
もしかしたら男性が身に着けると違和感が無いのかもしれませんが、やはり、お手入れを怠る無精者感が否めません。
そこで、久しぶりにピカピカな状態に戻してあげることにしました。
手元にはシルバー磨きクロスしかなかったのですが、クロスではチェーンの細かいところまでは綺麗に磨けません。
そこで、歯磨き粉(ペースト?)の出番です。
適量の歯磨き粉を手に取り、チェーン全体に満遍なく行き渡らせたら、指で丁寧に揉み洗い。
最後は水で洗い流して、柔らかい布で水気を拭き取って終了です。
どうかな?
あら!綺麗✨✨(自宅で使っている普通の安い歯磨き粉使用)
ピカピカになりました。
ブレスレットも、嬉しそうにニッコリ微笑んでいます。
この感じ、なんか何処かで見覚えがあるような•••(密林かな)
ピカピカに綺麗になったのですが、改めて見ると、何だかちょっと違和感が‥。
太めで飾り気のないシンプルなチェーンブレスレットなので、ピカピカシルバーよりも、渋い燻銀の方がしっくりくるような気もしてきました。
でもせっかく磨いたので、とりあえずはこのままにしておきます。
後日Part3に続く‥