思い出のアクセサリー Part2
以前作った彫金アクセサリー
シルバー製のものは、放っておくとすぐに黒ずんでしまいます。
これは、空気中に含まれる微量な硫黄成分によって化学反応が起こるためです。
この化学反応による変色を、硫化といいます。
「酸化」と混同されやすいのですが、銀は強い火🔥で炙ったりしない限り、酸化はしません。
彫金で、地金を叩いたり伸ばしたり曲げたりといった圧力のかかる工程を行なっていると、地金が硬くなってきます。
地金が硬化したまま作業を続けていくと、ヒビが入ったり折れてしまったりすることがあります。
(表面上は見えなくても、内部にヒビが入っているという状態もあります。)
ですので、地金に何らかの圧力をかける作業を行った後にはバーナーで炙り、「焼きなまし」をして柔らかくします。
炎で炙った後には地金は黒くなっているのですが、その黒く変色した状態を「酸化」といいます。
酸化膜で黒ずんだ地金は、希硫酸に少しの間浸け置きしておくと、綺麗✨になります。
さて、前置きが長くなりましたが
以前、彫金教室で作ったチェーンブレスレットです。
習い始めの頃に作った作品でした。
これもインゴット(銀塊)の制作から始め、銀塊を切ったりローラーで伸ばしたりして丸線をつくり、その丸線から丸カンを沢山作って、その丸カンを一つ一つロウ付けをしながら繋げました。
留め具の輪とバーも、同じ銀塊から制作しました。
ロウ付けの跡も一つ一つ磨いていくので結構大変な作業でしたが、これを作ることによって、彫金の基本的な技法をしっかり学ぶことができます。
これを作ってからかなりの年月が経っており、しかも密閉せずにそのまましまっておいたので、硫化してかなり黒ずんでいます。
太めのチェーンなので、黒ずみが更にワイルドっぽさを醸し出しています。
もしかしたら男性が身に着けると違和感が無いのかもしれませんが、やはり、お手入れを怠る無精者感が否めません。
そこで、久しぶりにピカピカな状態に戻してあげることにしました。
手元にはシルバー磨きクロスしかなかったのですが、クロスではチェーンの細かいところまでは綺麗に磨けません。
そこで、歯磨き粉(ペースト?)の出番です。
適量の歯磨き粉を手に取り、チェーン全体に満遍なく行き渡らせたら、指で丁寧に揉み洗い。
最後は水で洗い流して、柔らかい布で水気を拭き取って終了です。
どうかな?
あら!綺麗✨✨(自宅で使っている普通の安い歯磨き粉使用)
ピカピカになりました。
ブレスレットも、嬉しそうにニッコリ微笑んでいます。
この感じ、なんか何処かで見覚えがあるような•••(密林かな)
ピカピカに綺麗になったのですが、改めて見ると、何だかちょっと違和感が‥。
太めで飾り気のないシンプルなチェーンブレスレットなので、ピカピカシルバーよりも、渋い燻銀の方がしっくりくるような気もしてきました。
でもせっかく磨いたので、とりあえずはこのままにしておきます。
後日Part3に続く‥